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日语接续词副词词典(近义词辨析)
一、順接の接続詞(原因・理由;時・場面;条件)
①原因・理由のグループ
ですから/だから 因此……;所以……
それで 因此……;因而……;所以……
そのため(に) 为此……;因此……
その結果 结果……
したがって 因此……;因而……;从而……
②時・場面のグループ
それから 然后……;其次……;后来……
そこで 便……;于是……;那么……
その節 那时……;那次……(多用于语气郑重的寒暄中)
③条件のグループ
では/じゃ 那么……;那就……;那么说……
それでは/それじゃ 那么……;那就……;要是那样……
すると(=そうすると) 于是……;于是乎……;那么……
それなら 如果那样……;要是那样和
だったら 如果那样……;要是那样……
とすると/とすれば 那么……;如果那样……;这样看来……
「それで」と「そのために」
「それで」も「そのために」も、前件を理由に、後件で既に発生した事柄を述べる点に特徴があります。 しかし、「そのために」は個人的な事柄よりも比較的大きな出来事について因果関係を客観的に説明するときに使われます。
「それで」与「そのために」的特点是前项为理由,后项是已经发生的事项。不过,「そのために」多围绕较大的事项客观地说明其因果关系,很少涉及私人琐事。
「それで」と「だから」
「だから」は理由の「~から」と同様に、文末に意志・推量・未来の表現を表すことができます。しかし、「それで」は理由の「~て/~で」から生まれた接続詞なので、文末で「~たい/~(よ)う/~つもりだ」などの意志表現や、「~かもしれない・~だろう」などの推量表現は使えません。
「だから」与表示原因、理由的「~から」相同,可以在句尾任意使用表意志、推量、未来的表达方式。但「それで」是源于表示原因、理由的「~て/~で」的接续词,所以句尾不宜使用「~たい/~(よ)う/~つもりだ」等意志表达方式及「~かもしれない・~だろう」等推量表达方式。
話を促す「それで」
「それで」は理由以外に、相手の話を促すときにも使われます。
「それで」除表示理由外,也可用于催促对方继续讲话。
「したがって」と「その結果」
「したがって」は必然的に生じる結果を表すときに使う接続詞ですが、論理的な因果関係を強調します。その点、ほとんどの用例は「だから/ですから」に置き換えることができます。文末では判断も意志表現も使えます。
一方、「その結果」は常に文末で「~した」(完了形)と呼応する接続詞で、既に発生した事態だけを客観的に述べる表現です。
「したがって」是一个在表示必然出现的结果时使用的接续词。该词强调合乎逻辑的因果关系。在这一点上,多数例句中的「したがって」都可与「だから/ですから」替换,句尾也可以使用表达判断、意志的表达方式。
另一方面,作为接续词,「その結果」一般在句尾与完了形「~した」相呼应,只客观地叙述已经发生的事态。
「それでは」と「だったら」
「それでは」(話し言葉は「~じゃ」)は現状や既定事実に立って、新たな意見や行動を提起するときに使う接続詞です。一方、「だったら/それなら」は相手の話を認めて、後件で話し手の判断や意思を表す接続詞です。
在承认前述现状或既定事实的基础上提出新的想法或行动建议时,多使用「それでは」(口语词是「~じゃ」)。「だったら/それなら」则首先作前项对对方的陈述内容表示认可,然后作后项表达说话人的判断、意志等。
「それなら」と「そうしたら」
「それなら」は確定状況(条件)を受ける接続詞で、「もし合格したら(→○そうしたら/×それなら)、パソコンを買ってあげる」のような仮定的な条件では使えません。
一方、見たり聞いたりして得た既知情報を条件にすることができるのは「それなら」か「だったら」で、「そうしたら/そうすれば」は使えません。
「それなら」是承接确定条件的接续词,不宜用于表示假定条件的句子中,如「もし合格したら(→○そうしたら/×それなら)、パソコンを買ってあげる」等。
另外,如例句所示,「それなら」或「だったら」可以将耳闻目睹获得的已知信息作为后续事项展开的条件,而「そうしたら/そうすれば」则没有类似用法。
「すると」と「とすると」
「すると」は前件の内容を受けて、続けて起こる事態を後件で述べます。その時、いつも必ず起こることか、その後、連続して起こったことを表すと覚えておくといいでしょう。
「とすると/とすれば」は「もし、それが本当だとすると」という意味を表す接続詞で、後件で判断を表します。「すると」と異なり、仮定条件しか表せません。
なお、いずれも条件の「~と」から生まれた接続詞なので、後件で意志表現は使えません。
「それで」と「そこで」
「そこで」は場面設定をする接続詞で、「安い中古のパソコンを見つけた。それで(⇔そこで)思い切って買うことにした」のように、「それで」と同じように理由も表すことがありますが、「原因―結果」の関係がなくてもかまいません。
前件が場面しか表さないときには「それで」が使えません。
二、逆接の接続詞
「しかし」と「それなのに」「それでも」
基本は以下の三種類の逆説の、どの逆説が適切かという選択になります。
「しかし」は前項と後項が対立する関係にあれば広く使えますが、「それなのに」は因果の逆接で、期待や予想に反する事態に直面したときに使われます。したがって、不満・残念・失望の感情が表れます。
「それでも」は既定・仮定に関わりなく使える条件の逆説で、ほとんどの場合「そういう状態であっても」という意味を表します。
「けれども」と「でも」
「けれども/けれど/けど」は、「~は認めますが、しかし~」と柔らかい逆接になります。そのため、普段の会話では「しかし」より「けれども/けれど/けど」の方が多くなります。
一方、「でも」は前件と後件の間に論理的な関係を必要としない極めて感情的な語で、言い訳に使ったり、不本意な事態や疑問の感情を表したりします。
「それなのに」と「そのくせに」
5は「のに」は逆接グループであればどれでも使えそうですが、「そのくせに」は、やや特殊で、「あいつは金持ちだ。そのくせにとてもけちだ」のように、非難や蔑視の感情を強く表します。また、必ず人が主語(多くは個人)で、同一主語文でなければ使えないという制約があります。ちなみに、5は前後が異主語文となっています。
なお、「それにもかかわらず」は、判断や評価を表すので、客観的な説明の語感となります。
「ところが」と「それが/それどころか」
どれも予想や期待と異なる事態の発生を表すときに用いる接続詞ですが、自分の予想や期待と異なるのが「ところが」、相手の予想や期待と異なるのが「それが」と使い分けられています。
なお、「それどころか」は相手の予想や期待に対して、「いいえ、実際はその正反対で」と述べる場合と、「彼は漢字が書けない。それどころか、平仮名すら書けない」のように「そればかりか」と同じ機能を持つことがあります。
「それにしても」と「それにしては」
「予想や期待以上に~過ぎる」と感じたときは「それにしても」、「予想や期待に反して~」と感じたときは「それにしては」が基本的な使い分けとなります。
銀座は高いと聞いていたけど、
① それにしても、どこも高いねえ。
② それにしては、この店は安いねえ。
少し遅れると言っていたけど、
① それにしても遅すぎるね。
② それにしては早く来たね。
「それでも」と「かといって」
「それでも」は既定条件にも仮定条件にも使える逆接ですが、「かといって」は常に否定(「~ない」)と呼応する仮定条件の逆接で、「仮にそうであっても、~ない」という意味を表します。
<既定条件=いくら~ても>
父に何度も謝った。
○それでも
×かといって
父は許してくれなかった。
<仮定条件=たとえ~ても>
僕だってお金がほしい。
○ それでも
○ かといって
人を騙すような商売はしたくない。
三、並立・添加・選択の接続詞
<資料>「それとも」と「あるいは」「または」
どれも選択を表す接続詞ですが、用法をケース別に分けて比較したのが以下の表です。
ケース1:疑問文を結ぶ<二者択一>
やるのか、( )やらないのか、どっちですか。
ケース2:語を結ぶ<二者択一>
バスか、( )タクシーで行きましょう。
ケース3:「どちらも」の意味で使う。
電気も、( )ガスも通っていない地域。
ケース1 ケース2 ケース3
それとも ○ × ×
あるいは ○ ○ ○
または ? ○ ×
もしくは × ○ ○
★ ケース1のように、疑問文と疑問文を結ぶときも文法的には「あるいは」も使えるのですが、会話では「それとも」が普通で、かつ自然です。「または」が使われた用例もあるのですが、「または」主として語Aと語Bの選択で、現代語としては不自然に感じます。
★ ケース2のように、語を選択するときは「または/あるいは」で、「それとも」は使えません。なお、「あるいは」は「または」より硬い言い方なので、通常の会話では「または」か、何も接続詞をつけない方が自然です。
★ ケース3のように、「A、Bのどちらも」の意味でも使えるのが「あるいは」「もしくは」ですが、「もしくは」は今日では書面語として使われるだけです。
「そして」と「および/ならびに」
「そして」は文も語も、同一主語に関することも、異なる主語に関することも並べることができますが、「および/並びに」は同一主語の二つの面を並べる接続詞で、主に名詞に使われます。したがって、1のような異主語文では「および/並びに」は使えません。
法令文では、「ならびに」は「および」より上位の結合に使います。(例えば、法令の各条を並べるときは「ならびに」ですが、各条項に含まれる事項を並べるときは「および」となります。)
「そのうえ」と「おまけに」
「しかも/それに/その上」と「おまけに」はどれも「それに加えて」という意味を表す累加・添加の接続詞で、ほとんど入れ替えが可能です。
「しかも/それに」は普段使われる接続詞ですが、「その上」は少し改まった会話で使われることが多いでしょう。
彼女は頭もいいし。しかも(=それに/=その上)美しい。
この中では「おまけに」が少し特殊で、「しかも/それに/そのうえ」は良い事柄にも悪い事柄にも使えますが、「おまけに」は悪い事柄の累加に使うのが本来の用法です。
「それに」と「それから」
「しかも/それに/その上」は「それに加えて」と事柄を付け加えるもので、意志表現と一緒には使えません。
そのような場合に使われるのが「それから」で、「それから」は継起・順序のほかに、累加・添加の意味を表します。「~。それから~たい/~てください/~なさい」のように意志表現と一緒に使われることが多いでしょう。
ジャガイモ、人参、それから(×しかも/×それに/×そのうえ)、ピーマンも買ってきてください。
「また」と「かつ」
「また」は同一主語の二つの面を並べたり、別のことを付け加えたりする接続詞で、「それに/そのうえ」とほぼ同義です。
「かつ」は同時に併存する二つの動作や状態を表す接続詞で、ほぼ「それと同時に」に相当します。また、「かつまた」のように重ねて使うこともあります。ただし、どれも書面語に属しますから、会話では「しかも」や「それに」のほうが自然です。
美しく、(○また/○かつ)聡明な女性。
彼は詩人であり、(○また/○かつ)音楽家でもある。
上の例文には「かつ」も使えますが、以下のような文例では「そのうえ」と解釈するのは不自然ですから、「また」は不自然です。
彼女は英語が読め、(?また/○かつ)話せる。
「それとも」と「または/あるいは」
資料を参照してください。
なお、「あるいは」には10のように、「あるいは~あるいは~」の形で、同種の事柄があることを表す用法がありますが、この場合、「または」は使えません。
四、説明や話題転換の接続詞
「それで」の二つの用法
「それで」は理由以外に、相手の話を促すときにも使われる。
A:今日は風邪気味で、それで<理由>会社を休むつもりなんだ。
B:それで<話を促す>、会社には連絡したの?
A:ううん、まだ。
「ただし」と「もっとも」
「ただし」と「もっとも」は類義表現ですが、「ただし」は前文の内容を認めたうえで条件や制限を加えることにあり、「もっとも」は例外や除外を表すことにあります。
お酒は飲んでもいいです。ただし(×もっとも)、一週間に三日はあけてください。
明日の運動会は全員参加です。もっとも(×ただし)、病気の場合は別ですが、…
「なお」と「ちなみに」
「なお」は「次回は10日に開きます。なお、時間など詳細は後日文書でご連絡します」のように、必要な補足説明を加えるときに使われます。
一方、「ちなみに」は「今日は田中先生にお越しいただきました。ちなみに、田中先生は本校の卒業生です」のように関連することをついでに参考情報として付け加える接続詞です。
「なぜなら「と「というのは」
どちらも先に結果や結論を述べ、後で理由を付け加えるときに使います。そして文末は「~からだ/~んだ」と呼応します。ただし、「なぜなら」は書面語で学術的で使われ、普段の会話では「というのは」が普通です。
なお、「だって~んだもの」は女性や子供が使う口語表現です。
「さて」と「ところで」
「さて」はそれまでの自分の話を打ち切って、異なる話題に移るときの接続詞で、演説や報道などの一方的な語りや、手紙の中で使われます。
「ところで」は相手との会話の途中で何かを思いつき、話の流れを自分の関心のある話題に変えたいときに使われます。会話では「ところで、~か?」の形で使われることが多いでしょう。
「それはさておき」と「それはそうと」
「それはさておき/それはともかく」は8のように、前の内容や話題を一旦中断したり保留して、より重要な内容や話題に会話の流れを戻すときに使います。
「それはそうと」は「ところで」と類義表現ですが、何か突飛なことを思い出して、まったく無関係な話題に移っていくときに使うことが多いでしょう。
「つまり」と「すなわち」
「日本の首都、つまり東京」のように語の言い換えに使われるのは、「つまり」「すなわち」です。なお、「すなわち」は書面語に属します。
また、「すなわち」は10のような内容を整理して述べる場合には使えません。この場合は「つまり」か、内容を短くまとめる「要するに」かの選択になります。
五、断定表現や「~ない」と呼応する副詞
「必ず」「決まって」と「確かに」
「必ず」は「ある条件の下で、間違いなく~する/なる」という強い意志や断定を表します。
「決まって」はある条件の下で例外なく繰り返されることを表しますが、「朝になると必ず日が昇る」「手術をすれば必ず治る」のような自然法則や必然事実には使えず、主に反復現象や個人の習慣や習性を表すときに使われます。
「確かに」は何か根拠があって「間違いなく~」と判断したり確認したりするときに用います。一方、「確か」は不確かな記憶や知識に基づいて「たぶん間違いなく~」という意味を表す副詞です。
「絶対」「決して」と「全然」
「決して~ない」は常に「~ない」と呼応する副詞で、「絶対(に)」と異なり、「嫌だ・無理だ・駄目だ・違う...」などの否定の意味の語とは結びつきません。
なお、「絶対~ない」はまだ起こっていない事柄に対する話者の否定意志や否定判断です。「全然~ない」はその逆に、既に発生した事態につく副詞で、例えば「絶対おいしくない」は食べる前の判断ですが、「全然おいしくない」は食べた後の感想です。また、「全然」は既定事実なので、文末で意志・推量表現は使えません。
「さっぱり」と「まるで」
「全然~ない」の類義語に「さっぱり~ない」があります。主として、期待している人や現象が現れないとき、記憶や理解が生じないときに使われますが、焦点は「事態が出現しない」ことにあります。
「まるで~ない」も類義語で、「100%<完全に>~ない状態だ」という意味を表しますが、主に人の行為に対して使われる語で、自然現象には使えません。なお、予想や「彼はまるで常識がない」のように結果だけが問題の場合は「さっぱり~ない」は使えません。
「あまり/たいして」と「それほど」
「あまり~ない」は一般的に数量や程度が自分の予想より下であることを表します。「たいして~ない」は「自分が予想していたほど~ではない」という程度表現ですが、ほぼ「あまり」と同じ文脈で使えます。
「それほど~ない」は程度を比較・対比する表現で、「相手の予想や判断ほど~ではない」ことを表します。そして、「さほど~ない」は「それほど~ない」の丁寧な言い方になります。
「ろくに」と「別に」
「ろくに/ろくろく~ない」は「十分に/満足に~ない」という意味を表す副詞で、「別に/別段~ない」は「特に~ほどのことはない」という意味を表す副詞です。
「一概に/あながち」と「一向に」
「必ずしも~ない」は「いつでも...ではない/全部が...ではない」と、必ず例外があることを表します。類義語の「一概に」と「あながち」は「~とは言えない」と呼応することが多いのが特徴ですが、ほぼ「必ずしも~ない」と同じ意味と考えていいでしょう。
「一向に~」は、「いろいろ試みたり努力したが、(期待した変化)全然~ない」という意味で使われます。
「とても/到底」と「なかなか」
「とても~ない」(「到底~ない」は強調)は心理的、能力的、或いは状況から考えて、「~することは不可能だ」という意味を表します。ほとんどの場合、「~(ら)れない」<可能形>と呼応しますが、「無理だ・駄目だ・不可能だ...」などの不可能を意味する語とも結びつきます。
「なかなか」はその実現に困難を伴うときに使う副詞です。「なかなか~だ」と肯定と結びつくと、「相当程度が高い」ことを表し、「なかなか~ない」と否定と結びつくと、実現が困難で「容易には~ない」という意味を表します。
六、推量や特定の文末と呼応する副詞
推量の副詞と文末の呼応
もしかして/もしかしたら
~かもしれない/~かなあ/~かしら
~んじゃない?/~んじゃないか
たぶん/おそらく
~だろう
~んじゃない?/~んじゃないか
きっと
~だろう
~はずだ/~に違いない
「もしかして」と「まさか」
「もしかして」も「まさか」(「よもや」は古い言い方)もその可能性が少ないと思う気持ちは共通ですが、「まさか」が表した事態は話者にとって不都合な事態で、「そうであってほしくないが、もしかして~」という気持ちが現れます。
また、「まさか~ないだろね」のかたちがおおく使われますが、疑惑や問いただしの感情も含まれています。なお、「もしかして」には「~だろうね」と確認する使い方はありません。
「まるで」と「いかにも」「さも」
「まるで/あたかも」(「あたかも」は書面語に属する)は姿勢や、性質、状況などがとても類似しているときに使う副詞で、常に「~ようだ」と呼応します。
「いかにも~」は「まさにそのとおりの様子や態度である」ことを表しますが、「さも」は「実際はそうではないのに、ほんとうのように見せかける」意図的行為に使います。
「どうも」と「どうやら」
「どうも」は「~ない」と呼応して、「どうしても~ない」の意味も表す以外に、推量の「~ようだ/~そうだ/~らしい」と呼応して、「実際はどうかわからないが、なんとなくそう感じられる」という意味を表します。
「どうやら」も推量の「どうも」と同じ文脈で使えるのですが、「間違いなく~だろう」という語感に近づきます。
「たしか」と「てっきり」
「確か」は不確かな記憶を表す副詞で、過去の事柄を推量します。死して、多くは「~だったと思う/~だったはずだ」と呼応します。
「てっきり」は「~と思った/~と思ったら、~」などと呼応して、「しかし、実際はそうではなかった」ことを表します。
「よほど」と「かなり」
「よほど」は「かなり」の意味を表すとき、常に推量表現を伴うのが特徴です。例えば「この料理、かなり(×よほど)おいしいよ」のように既定事実には使えません。その他、「よほど~しようかと思ったが、(しかし)」の形で、もう少しでそうなってしまいそうな状態を表します。
「さっと」と「さぞ」
「さぞ」と「きっと」は類義語ですが、「さぞ」は、「彼ならきっと(×さぞ)成功するはずだ」のような未来の事柄には使えません。
また、「さぞ」は他者の事柄を述べるときは、話者の共感や同情の気持ちを伴う表現です。ですから、「きっと」では悲しんでいる可能性が高いという意味にしかなりません。
「~のか」と呼応するのは?
「~のか」と呼応していることに注意してください。「いったい」は疑問を強める副詞で、不審な気持ちを表したり、相手を責めて問いただすときにも使います。<例>「~どうしたのだ」「~どうする気だ」「~どこへ行ったのだろう」。
七、特定の助詞と呼応する副詞
「もし」と「もしも」「万一」
「もし」はどうなるかわからない仮定的な事態を想定する副詞で、「~たら/~ば/~なら」と呼応します。「もし」は確定事実や必然的に発生する事柄を述べる「~と」とは呼応しないことに注意しましょう。また、注意してほしいのは、「もし」には「もしも/万一」のように名詞用法(「~のN」の形)がないことです。
この「もし」の強調が「もしも」と言えます。「もしも」は「もし」から「万一」の場合まで広範囲に使えます。なお、「万一」は、まったくその可能性がない空想的想定には使えません。
「一旦」と「いざ」
「一旦」と「ひとたび」はほぼ同義語で、「一度」を意味し、条件にも理由にも使えます。
「いざ」は何かの行為を思い立ってしようとするときに使う副詞で、「いざというとき」の形で「緊急になすべきことの起きたとき」を意味する慣用句も作ります。
「たとえ」と「いくら」「どんなに」
「たとえ~ても」は、まだ起こっていない仮定条件の逆接です。この「たとえ」の古い言い方が「よしんば」ですが、会話では使われません。
一方、「いくら~ても」「どんなに~ても」は主に既定条件の逆接に使われ、もう起こったことか、確実に起こることを条件にしています。
<まだ読んでいないが、わからない>
=たとえ読んでも、わからない。
<何度も読んだが、わからなかった>
=いくら読んでも、わからない。
なお、「どんなに~ても」は程度を問題にする副詞で、「何度も/何回も」と回数を問題にする文脈では使えません。
「仮に」と「仮にも」
「仮に」は順接にも逆接にも使える副詞です。一方、「仮にも」は「仮にも~ない/~てはいけない」と否定や禁止と呼応して、「どんな場合でも」を表し、「かりにも~からには/~以上/たるもの」など既定条件と呼応して、当然の行為や結論を表します。
仮定か既定かが問題
選択肢の中で「~たら」と呼応するのは、「万一」か「一旦」ですが、「万一」は仮定表現にしか使えず、既定事実(=なかなか泣き止まない))には使えません。
「いまさら」と「せめて」「なまじ」
「今更」は「今となってはもう~ない」と手遅れだし、無意味だという意味を表します。
「せめて」は最低線の期待を表す副詞で、「~たい/~てください」などと呼応したり、「せめて~だけでも/なりとも」の形で、「最低限これだけでも」という依頼や希望の表現を作ります。
「なまじ」(「なまじっか」は口語)は「なまじ~ばかりに/だけに」と呼応することが多いのですが、行為が中途半端で未熟な状態だったり、する必要のないことをしたせいで、かえってよくない事態になったときに使います。
「なにしろ」と「なにぶん」
「何しろ/何せ」と「なにぶん」は類義語で、どちらも自分の力ではどうにもならない事態を表します。「何しろ/何せ」は後件で不可避の事態を表し、「なにぶん」は他者への依頼に使うことが多いでしょう。
「ただ」と「単に」
「ただ」は限定の副詞で、自然現象にも人の行為にも広く使える副詞ですが、「単に」は常に軽視・蔑視の感情を伴う語で、「ただ君だけが頼りだ」「ただ風が吹くだけ」のような例文では使えません。
なお、「ひとり」は人か擬人化できる国や組織にだけ使われる副詞です。
八、人の意図や希望を表す副詞
「どうぞ」と「どうか」「ないとぞ」
「どうぞ」は勧めや許可・依頼に使われます。しかし、「どうぞ」は単に相手に語りかける語ですが、「どうか」は「無理は承知ですが、ぜひ~」と希望や願望の気持ちが強くなります。この「どうか」の丁寧な言い方が「なにとぞ」です。そのため、1は許可や勧めなので「どうか」は使えず、3のような祈りや、.3のような丁重な依頼には「どうぞ」は不自然になります。
なお、「どうにかして/何とかして」は「困難は色々あるが、何か方法を考えて」という意味の語で、主に話者の希望を表します。
「ぜひ」と「きっと」「必ず」
「ぜひ」は依頼や希望と呼応する副詞ですが、「きっと」は断定に近い推量判断で、「~はずだ/~に違いない」などと呼応します。
一方、「必ず」は100%の断定で、仮に「きっと(→必ず)来てください」のように依頼に「「きっと」や「必ず」が使われるときも、それは依頼というより、再確認や念押しの表現になります。
「できれば」と「できるだけ/なるべく」
「できれば」は「もし可能であれば」の意味で、遠慮がちに依頼や希望を述べる語です。
「できるだけ/なるべく」は「できうる範囲まで」から「できうる最大限」まで幅広い範囲を表しますが、「できれば、可能な範囲で」と、希望の感情が強く表れる語で、丁寧な会話で多く使われます。6の例文では、「できるだけ(=なるべく)急いで…」とすれば使えます。
なお、「一生懸命」は全力を挙げて何かをすることを表す語で、類義語に「必死で」があります。
「ひたすら」「ひたむきに」と「もっぱら」
「ひたすら」は一つのことに心を傾けることを表す語で、「ひたむきに」は何か大きな目標に向かって、心を集中して一生懸命に努力している様子を表します。また、「がむしゃら」も何か目標に向かってがんばっているのですが、無我夢中で猪突猛進する姿を表しています。
なお、「もっぱら」は「他のことはしないで、そのことばかりに」という意味を表します。ですから、「すべきことをしないで」という非難の感情を含む文脈では「もっぱら」が適切になります。
「せっせと」と「こつこつ」
「せっせと」は仕事などを、休まずに一生懸命にすることを表し、「こつこつ」は着実に一歩一歩努力することを表します。
「せっかく」と「わざわざ」
「せっかく」は「何かの期待を込めて、特に~する」という意味の語で、努力した行為が望む結果にならなかったときは「せっかく~のに」、その機会を活用して何かをするときは「せっかく~から」などの形で使われます。
「わざわざ」は「そこまでしなくてもいいことなのに、敢えて負担の多い方法を選んで~する」時に使われる語です。常に意志行為に係る副詞で、「わざわざ<休める/冷えている/美しい>」のように状態性の述語とは結びつきません。
せっかく(×わざわざ)親からもらった命を粗末にするな。
わざわざ(×せっかく)来なくてもいいよ。
「わざと」と「ことさら」
「わざと」は「故意に」と同じ意味で、何か下心や悪意がってする作為的行為です。「ことさら」は「特に」と同じ意味ですが、必要以上に、或いは通常に取り立てるときに使います。
九、人の態度や様子を表す副詞
<資料>人の性格を表す副詞
あっさり(した性格) 淡泊で、物事に拘りがない(淡泊,不斤斤计较)淡泊、坦率
おっとり(した性格) ゆったりと落ち着いている(从容镇定)大方、稳重
からっと(した性格) 明るくて、小さなことに拘らない(开朗,不拘泥于小事)爽朗、坦率
さっぱり(した性格) 淡泊で、態度がはっきりしている(淡泊,态度明朗)直爽、坦率
じめじめ(した性格) 暗くて陰気な(忧闷,郁郁不乐)阴郁
ねちねち(した性格) しつこくて、嫌な(执拗,令人厌恶的)絮絮叨叨、不干脆
のんびり(した性格) 楽天的で、あくせくしない(乐天,不慌不忙)悠闲自得
「はっきり」と「きっぱり」
「はっきり」は鮮明で明瞭な状態を表す以外にも、「頭がはっきりする」のように体調や気分が爽快な状態も表します。一方、「きっぱり」は迷いのない断固たる態度で行うことを表します。
「きちんと」と「きっちり」
「きちんと」は乱れがなく整っていることや、正確で過不足がないことを表します。「きっちり」は「靴紐をきっちり結ぶ」のように緩みのないことや、時間・推量が厳密に合致していることを表します。問題は4ですが、「きっちり千円しかない」「きっちり2時に集合」のように、「ちょうど」の意味で使えるのは「きっちり」です。
なお、「しっかり」は多義語で、堅固であることや、健全であること、<着実にかつ十分に>行為を行うことを表すのは「しっかり」です。
「いきいき」と「もりもり」
「いきいき」は元気で活気がある様子を表しますが、「もりもり」は意欲的・精力的に物事を行う様子を表したり、「もりもり食べる」のように活力・食欲などが強烈な様子を表します。しかし、「もりもり」には「~する」の形がありません。
「きびきび」と「てきぱき」
「きびきび」は動作そのもの迅速でいきいきしていること、「てきぱき」は物事を迅速に手際よく処理する様子、「はきはき」は言い方や態度が歯切れよく明瞭であることをあらわします。
「もじもじ」と「うじうじ/いじいじ」
「もじもじ」は遠慮や恥ずかしさのために、ためらったり落ち着かない様子を表します。
「いじいじ」はいじけて態度がはっきりしない様子を、「うじうじ」は決断力がなく、いつまでもくよくよしている様子を表します。
「ぐずぐず」と「ごろごろ」
「ぐずぐず」はなかなか行動を開始しなかったり決断が遅れることを表し、「ごろごろ」は人が怠けて何もしないでいる様子を表します。
「だらだら」と「もたもた」
「だらだら」は物事の進行が遅かったり、怠けて時を過ごす様子を表し、「もたもた」は動作に機敏さがなく物事の処理に手間取る様子を表します。
11~12は「だらだら」か「もたもた」かの選択になります。なお、「のろのろ」は動く速度が遅いことを表します。
「あたふた」「たじたじ」
「あたふた」はあわてて行動する様子を、「たじたじ」は相手の力や気迫に圧倒されてたじろぐ様子を表します。
「まごまご」と「おろおろ」
「まごまご」は方法や方向がわからず、適切な行動ができない様子を、「おろおろ」はどうしていいかわからず、平静さを失い取り乱した様子を表します。
「せかせか」と「そわそわ」
「せかせか」は言動に落ち着きがなく忙しそうな様子を、「そわそわ」は何か気になることがあって、落ち着かない様子を表します。
「ぼんやり」と「ぼやぼや」
「ぼんやり」は「はっきり」の反対語で、色・輪郭・意識・記憶などが明瞭でないことや、放心状態、あるいは無気力な様子を表します。
「ぼやぼや」は適切な行動をしないことや、不注意なことを表します。
「ぽかんと」と「ぼさっと」
「ぽかんと」は口を開けて茫然自失の様子、「ぼさっと」は何をしていいかわからず、じっと動かない(多くは立ったままの)様子を表します。
一方、「きょとんと」は驚いて、何が起こったのかわからない様子を表します。
十.人の感情や感覚を表す副詞
<資料>動作を形容する副詞
(1)食べたり飲んだりの様子を表すグループ
がつがつ(と/する) 空腹のため、むさぼるように食べる 因饥饿而贪婪地吃
ばくばく(と) 次から次にたくさん食べる 狼吞虎咽地吃
もりもり(と) 勢いよく、どんどん食べる 风卷残云,大量地吃
ぐいぐい(と) 勢いよく、どんどん飲む 使劲地,咕嘟咕嘟地喝
ちびちび(と) 少しずつ、舐めるように飲む 品尝般地慢慢喝
すばすば(と) 連続的に早くタバコを吸う 一口接一口地吸
ぷかぷか(と) 盛んにタバコをふかす 吧嗒吧嗒地吸
(2)笑う様子を表すグループ
からから(と/する) 自慢げに高らかに笑う 得意地高声大笑
くすくす(と) 声を潜めて隠れて笑う 窃笑,哧哧地笑
げらげら(と) 無遠慮に大声で笑う 无所顾忌地哈哈大笑
にっこり(と/する) うれしそうに微笑む 高兴地微笑
にたにた(と/する) 声を立てず、気味悪く笑う 不出声,令人不舒服地笑
にやにや(と/する) 照れたり人を馬鹿にして薄笑いする 难为情或嘲弄人时的冷笑
(3)泣く様子を表すグループ
しくしく(と) 弱々しくすするように泣く 抽抽搭搭地哭
ぼろぼろ(と) 涙をこぼしながら泣く 扑簌落泪
めそめそ(と/する) 声を立てず、弱々しくなく 低声哭泣,啜泣
わあわあ(と) 大声で激しく泣く 哇哇大哭
(4)歩く様子を表すグループ
うろうろ 目的もなく行ったり来たりしている 转来转去,徘徊
すたすた 急ぎ足で、どんどん歩く 疾行,大步流星
ぞろぞろ 多くの人や動物・虫が引き続いて歩く 一个跟一个,络绎不绝
てくてく 長い道のりを一定の速さで歩く 不住脚地
とことこ 小股で速い足取りで歩く 碎步快走,迈小步快走
とぼとぼ 元気なくさびしそうに歩く 有气无力地,脚步沉重
ぶらぶら 目的もなくゆったりあちらこちら歩く 溜达,信步而行
よちよち 小さな子供が危なっかしく歩く 东倒西歪,摇摇晃晃
よぼよぼ 老人が、足元も危なげに歩く 蹒跚,腿脚不灵便
(5)話している様子を表すグループ
<よくしゃべる様子>
ぺちゃくちゃ 続けざまに、うるさくしゃべる 喋喋不休,好唠叨
ぺらぺら 軽薄に何でもしゃべる 喋喋不休,口若悬河地
外国語を上手に話す 流利,流畅
べらべら 言うべきでないことを軽薄にしゃべる 喋喋不休,口若悬河地
ぽんぽん 勢いよく、続けざまに話す 直言不讳,一个劲第直说
<大声で騒ぐ様子>
がやがや 多くの人が騒々しく騒ぐ 吵吵嚷嚷
がんがん 大声で激しく小言を言う 喋喋不休地责难
わあわあ うるさい声で叫んだり騒いでいる 哇啦,吵吵嚷嚷
わいわい 多く人があれこれ意見を言う 大声吵嚷,吵吵嚷嚷
<小声で話す様子>
こそこそ 内密の話を小声で話す 嘀嘀咕咕,窃窃私语
ひそひそ 他の人に聞こえないように小声で話す 偷偷,悄悄,暗中
ぼそぼそ 低い声で、小声で話す 叽叽咕咕
(6)不満を述べたり叱る様子を表すグループ
がたがた 不平や不満を言い立て騒ぐ 唠叨,婆婆妈妈地
がみがみ 厳しく叱ったり文句を言う 唠唠叨叨,严厉斥责
ぐずぐず 不平や不満を不明瞭に言う 唠叨,嘟囔
くどくど しつこく繰り返して、同じことを言う 絮叨,啰嗦
ぶうぶう 不平や不満を激しく言い立てる 发牢骚,唠叨
ぶつぶつ
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