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美しい旅
「伊豆の踊り子」からの感想
自分の感想を述べる前にこの作品のあらすじを整理して試みる。「伊豆の踊り子」は、孤児根性でゆがんでしまった自分自身に嫌気がさした20歳の高校生が、憂鬱から逃れるために伊豆を旅する物語だ。この途中で、青年は旅芸人の一行、とりわけ踊り子に出会った。青年はすぐこのかわいい女性に引き寄せられて、旅芸人と行程をともにする。次の展開はもちろん読者の思い通りで、青年の心の中では少女に対する欲望を渦巻いた。一方、少女は、無邪気に体を寄せて青年に対する好意を表した。しかし、残念ながら、この気持ちを行動に変えなかった。二人も自分の熱い情熱を抑えてしまった。最後、青年はちゃんと自分の気持ちを伝えないまま東京に帰った。では、この旅は青年にとっていったいどんな意味があるか、次の分析部分で詳しく紹介する。
この作品を三つの角度から読み解きたいと思う。まずは青年の性格から分析していく。作品の中で、青年の出生や性格など、物語の背景となるべき物語はほとんど何も語られていないのに、どうして青年が孤児根性でゆがんでしまった自分自身に嫌気がさした20歳の高校生だということがわかるか。実は、作品のいくつかの部分がこんな情報を明らかにするかもしれない。長年中風を煩って、全身が不随になってしまっているお爺さん、体が不自由の主人に面倒をみなければならないお婆さん、旅芸人として差別される栄吉、格差社会の影響で女性を蔑視する四十女などのさんざんしている印象はちょうど孤児根性でゆがんでしまった自分自身に嫌気がさした20歳の高校生という人物印象にあうではないか。あるいは彼らの人生は青年の思いと同感を呼び起こすからはずだ。こんな同感を呼び起こすからこそ、青年は旅芸人と友達になって、自分の苦しさを忘れて、自分自身を改めて認識できるわけだ。
次に青年が少女に対する欲望、あるいは淡い恋について自分の考えを述べたいと思う。最初、青年がただ少女容貌に夢中になる。そのうえ、お婆さんの軽蔑する口吻が青年の占有欲をあおりたてた。青年は「おろりこを今夜は私の部屋に泊まらせるのだ。」というよこしまな考えまでが出てきた。だから、少女の気持ちが少しわかる時に、青年は自分がなんでそんな悪い考えがあったのか
と反省した。また、少女の好意に喜んでしまった。その後の付き合った途中で、青年は踊り子を入れる旅芸人たちの親切さ、思いやりに感動してきた。言い換えれば、そんな少女との触れ合いを通して、青年の心は癒された。船の中で、青年が人に見られるのも気にせずにぽろぽろと涙をこぼすからである。なぜかというと、少女と出会ったわずかな時間で、青年は過剰な自尊心や傲慢さから解放され、船室の同船者からの好意を自然に受け入れられるようになったからだった。
最後、この物語を一度の旅として解けていく。この旅は青年が憂鬱から逃れるための旅だというより、美しさを探す旅だといったほうがもっとふさわしいであろう。旅に行く前の青年は孤児根性でほかの人の良さを見つけられない格別、自分の良ささえ気付いていないタイプであった。しかし、旅芸人に出会ったから、青年は周りの人の性格や背景などをはじめに認識してきた。当時、旅芸人は社会の最低層の人として差別されていた。しかし、青年は階級なんで気にせずに旅芸人を普通の人として付き合ってあげた。旅芸人のほうは当然青年の好意を受け取って、旅の途中で、青年を家族に見なしてできるだけ助けてあげた。社会の中で階級なし人間がお互いに理解したり、助けたりすることが一番楽しいことじゃないかと青年はとうとう気づいた。これは旅からの収穫ではないか。なんだかこの作品が終わっていないと感じがするが、これは人生ほかではないか。今日の始まりは明日の始まりだ。
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